痔の薬は痔の症状である出血・痛み・腫れ・かゆみに直接効果があるのが座薬と軟膏です。痔核(イボ痔)や裂肛(切れ痔・裂け痔)には有効です。ただし、痔ろう(痔瘻・あな痔)は薬での治療が無効ですから、専門医の診察をうける痔と考えましょう。総合的に痔を改善する漢方薬を使用するのもよいです。いずれにせよ痔は炎症が根本にありますから、炎症を抑えて痛みを取るのが痔の薬になります。
痔の薬には座薬・軟膏・内服薬・肛門清浄剤などがありますが、痔の症状によって使い分けします。内痔核には座薬を、外痔核や裂肛(切れ痔・裂け痔)には軟膏がよいです。ただ、脱肛(痔核が外に突出している状態)の場合は軟膏がよいです。肛門清浄剤は消毒する効果と出血や痛みを緩和する成分が配合されていますから、排便後に使用すると効果的とされています。
痔の薬である座薬の使い方としては、朝に排便が有る場合は就寝前に使うのがよいです。寝ている間に座薬の薬剤が溶けて潤滑油のような働きをするので肛門にかかる負担が軽減します。
裂肛に効く薬は、傷の治療を妨げるステロイド剤を含まないで鎮痛効果のある成分を配合している軟膏系の座薬が適しているとされています。例えば、リドカイン(鎮痛麻酔薬)、グリチルレチン酸(抗炎症作用)、アラントイン(組織修復作用)、ビタミンE・酢酸エステル(血行改善作用)です。ビタミンEには肛門の血流改善効果と傷が治るのを促す効果が期待できますから、座薬と併用するのもよいです。
痔の薬に漢方薬があります。漢方の痔の治療は局部の炎症や出血をおさえるだけでなく、鬱血や便秘の改善、血行を良くするなど総合的な効果が期待されるといわれています。痔を改善する漢方薬には、便通を改善する大黄、血行促進をする当帰のほか、甘草、升麻・柴胡などがあげられます。漢方薬選びは痔のタイプによります。漢方を使用するときは、漢方の専門薬局や専門医と相談して自分の痔にあった漢方薬を使用することが大切です。

