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多汗症の手術治療

多汗症対策・多汗症治療として多汗症の手術治療やブロック療法を考えるのは、心身療法、薬物療法、イオントフォレーシス治療などの治療法で治療の効果が見られなかったり、多汗症の症状が強く日常生活に支障が出ている場合に検討するのがよいようです。個人差があるものの、多汗症の手術治療やブロック療法を受けた後に、代償性発汗をはじめとする副作用があるからです。例えば、手のひら多汗症のETS手術後において手のひらの汗は確実に減少しますが、皮膚が乾燥したり、体の他の部位の汗の量が増えることを代償性発汗といいます。他の多汗症対策・多汗症治療としてボトックス注射や超音波治療があります。

多汗症の手術やブロック療法は多汗症の症状が現れている部位によって、胸腔鏡下交感神経遮断手術(ETS手術)・星状神経節ブロック療法・腰部交感神経切除術・腰部交感神経ブロックなどがあります。多汗症対策や多汗症治療としてボトックス注射や超音波治療もありますが、多汗症の手術やブロック療法を含むこれら治療に当たっては、医師と十分に相談し、メリットとデメリットを十分納得してから治療を決定するすることが重要といえます。どのような手術でもいえることですが、熟練した医師や設備の整った医療施設を選ぶことも大切です。
■多汗症対策治療:ボトックス注射
ボトックス注射は多汗症対策治療として効果があるとされています。ボトックスとは、ボツリヌス菌が産生する神経毒素のひとつで、ボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)から作られた商品名がボトックスです。交感神経末端から分泌されるのは通常アドレナリンですが、例外的に汗腺に関してはアセチルコリンが分泌されます。アセチルコリンを抑制するボツリヌス菌毒素を多汗症治療に応用しようとするのはいたって当然のことと考えられます。また、基本的に患部に注射器を使用しボトックスを注入するだけというボトックス注射の手軽さが多汗症の悩みを抱える人にとっては魅力になっています。美容整形などでは腋臭(ワキガ)など腋の下の対策としてあたり前のようにおこなわれているボトックス注射ですが、日本でボトックスの使用が承認されているのは眼科系の眼瞼痙攣・片側顔面痙攣・痙性斜頚のみで、多汗症対策としてのボトックス注射は保険適用外の診療です。多汗症のボトックス治療の効果にも個人差があるようです。
■多汗症対策治療:超音波治療
超音波治療は、腋窩多汗症(腋の下の多汗症)だけでなく腋臭手術(ワキガ手術)としても効果的とされています。超音波治療法は、わきの下の皮膚を数ミリ切開して超音波発生器を挿入し、超音波で汗腺類を破壊吸引する手術で数十分で終わります。超音波治療は血管や神経を傷つけずに超音波で汗腺を破壊する安全な治療法とされていますが、効果に個人差があります。超音波治療はわきの下の多汗症以外の手のひらや足の裏の多汗症には手術を行えませんし、糖尿病や血友病などの疾患がある場合は手術ができないこともあります。
■多汗症対策治療:胸腔鏡下交感神経遮断手術(ETS手術)
ETS手術は、全身麻酔で交感神経を切断する手術です。ETS手術は手のひらの多汗症には効果的な手術とされており、半永久的に手のひらの汗が停止または劇減することが期待できます。ETS手術後の副作用として現れる代償発汗が不安ならば、一部の神経だけを切除したり熱を加えるだけ、または切断しないでクリップで神経を挟む手術方法もあるようです。クリップは再手術で外すこともできます。代償性発汗の程度は個人差が大きく、手術前に代償性発汗がどの程度になるか予測することはできません。ETS手術は熟練した医師に相談し、納得した上で決行するのがよいです。
■多汗症対策治療:星状神経節ブロック療法
星状神経節ブロック療法は多汗症治療だけでなく、アレルギー症状・頸椎椎間板ヘルニア・慢性関節リウマチ・顔面神経麻痺・片頭痛など上半身の痛みに対する治療法として知られている治療法で、麻酔科やぺインクリニック領域の手技です。多汗症の星状神経節ブロック療法とは、のどにある星状神経節の近くに局所麻酔薬を注射することで一時的に交感神経の働きをブロックして発汗を止めようとする多汗症の治療方法です。上半身の多汗症には効果がありますが、足の裏の多汗症には殆ど効果はありません。星状神経節ブロック療法の効果程度や持続期間、効果が現われるまでの治療回数には個人差がありますし、治療を繰り返すことで効果がなくなることもあるようです。簡単な手技ではないことや、生体に針を刺して薬を注入することによる痛み、曖声や上腕神経叢ブロックの発生などの副作用や合併症もあるようです。
■多汗症対策治療:腰部交感神経ブロック療法
腰部交感神経ブロック療法とは、腰椎の第2第3番目の交感神経にブロック針を刺してアルコールなどの薬液を注入して発汗を抑制する治療方法で、足の裏の多汗症などには効果がありますが、上半身の多汗症には効果はありません。副作用として代償性発汗や男性にとって困った副作用が起こることもあります。手掌多汗症のブロック治療法より難易度は低くいといわれていますが、医師に相談し、納得した上でおこなうことが大切です。

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